農薬のラベルを見ると使える作物・どれだけ薄めるか・使い方などが書いてありますが、よく分からないのが「農薬を使う回数」です。
例えば「スミブレンド水和剤」という殺菌剤で「トマト」の欄を見ると、
■ 本剤の使用回数 3回以内
■ ジェトフェンカルブを含む農薬の総使用回数 6回以内
■ プロシミドンを含む農薬の総使用回数 3回以内
とありますが、それぞれの回数は「これだけ使わないと効かない」という意味ですか?
これらの使用回数は、最後に使用できる収穫前の日数とともに収穫物の安全を確保するために定められている、使用回数の制限を示しているものです。
したがってこの回数は「何回まで撒いても、食品としての安全が確保されています」という意味で「この回数を使わないと効きません」という意味ではありません。
例にあがった、スミブレンド水和剤はトマトでは3回まで散布できますが、本剤の1成分であるジェトフェンカルブを含む他の農薬、例えばゲッター水和剤はトマトでは5回まで散布できることになっています。
しかし、ジェトフェンカルブという両剤に共通の有効成分は、トマトでは6回までしか使用できないことになっているので、スミブレンド水和剤とゲッター水和剤はトマトに使用する場合は両剤の使用回数を合算して6回までしか使用できないことになるのでご注意ください。
例えばスミブレンド水和剤を3回使用した場合はゲッター水和剤は3回までしか使用できないことになります。
このように農薬の場合、商品名が違っても同じ有効成分を含むものもあるのでラベルをよくお確かめの上でご使用ください。